音楽と時間 |
|
under305
音楽と時間。過去を抱きしめる。というエントリーより。
これまでに即興というタイプの音楽を
やってきた。
一瞬のインスピレーションに賭けて、
時間と感情の波を一気に駆け上がって
ひとつの音楽を創り上げていくという作業に
没頭してきた。
だが、
そのなかで二度と戻ってこない時間を
たくさん消費してきたような
どことなく寂しいような気持ちと
戻らない時間を切り捨て、前に進むような
ささくれ立った時間の使い方をしてるんじゃないかと
心のどこかで引っかかっていた気がする。
…
進化の過程で奇形児を生む勇気だけではなく、
これまでに生まれてきた子の存在をいい意味でそこにとどまらせて
ともに存在したいと思う。
確かに音楽はその瞬間に、そこで生まれて空へと消えていく
存在であるが、
空へと音を放つ音楽家の存在は
決して消えることなく、絶えず音を出し続けている蓄積と記憶の中で
生きている。自分が機械ではなく、メモリ、キャッシュとして音を
一時的に記憶するのではなく、身体や精神に蓄積されているのならば、
それをなにか暖かく、包括し、
もっと次につなげるようなことができないかと思う。
一見無駄なようでも、音楽にとって完全に無駄な時間なんてなかったんだと。
全ての体験が、明日の音の糧になり得るわけです。きっと…。
これからはもう少し、
これまで過ごした時間を抱きしめなおして、
それを愛せるような音楽ができるようになりたい。
時間はいつも去っていくばかり、
同じようであっても実際は
同じ時間など決して無いということに気がつくのに
これだけ時間がかかったような気がする。
以上 どこか詩的で、人事とは思えないのでメモしておきます。
|
【2006/08/06 14:01】
ニュース・記事
| TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |
 |