「高峰への登山で最も怖ろしい状況は、やはり嵐だと思います。又はピークに迫る直前箇所です。山頂直下にこそ、最も危険で怖ろしい箇所があります。その場所における突風は、想定外の怖ろしさを伴います。意図的に、その箇所まで降りていって、その場所の風貌や様子、その種の場所における「猛吹雪」に直面していただくことすら可能です。」
これは突如として、我々は音響の「生き物の顔」と対面することになります。音響の「生き物」の体半分は「結界」の内にありますが、残り半分の体は「異次元空間」にはみ出してしまっている状態になります。その「生き物」は「結界」を破って、異次元空間へ再び逃れようと必死になってもがきます。その「嵐」に、皆さんは巻き込まれる事になります。 部屋を暗くしてそれをやってみてください。そして、部屋の中を歩き回ってください。 見事なばかりの美しい銀河星雲、天の川のような音の帯、それが部屋の中を徘徊しているのが見えるはずです。それにしばし、見とれてしまうことになるかもしれません。それはあまりにも「おぞましい」音の徘徊なのかもしれません。結界を逃れようとして出口を探し続けている、不気味なばかりの「音の帯」に見えるかもしれません。人によって見え方は全く違うと思います。それを誰もが見て取ることになります。 そこで皆さんは初めて、このスピーカースタンドによって得られる「音響」というものが、魔物か神か、とにかく「異次元空間」に存在する「生き物」のような存在であることを知る事になります。 と同時に、「結界」の魔性の威力とその意味を、身をもって深く知ることになるのであろうと思います。
いかにオーディオマニアがエセ科学に踊らされやすいか、という素晴らしい例かな、と。